19ears

趣味について思うこと

私自身、趣味はそれなりにある方かとは思うけど、ふとした時に世間の趣味マウントの取り合いみたいなものに凄く疲れる時がある。人に言える趣味、ある程度上手じゃないと趣味とは言えない、多趣味な方が多彩な人間、趣味が無い=つまらない奴みたいな論調。特に社会人になって、自分も周りも仕事である程度年数を重ねて余裕が出てきてから、その雰囲気を結構感じる。

趣味って多ければ多いほど魅力的な人間ってわけじゃないし、人間として視野が広いってことの証明に必ずしもなるわけじゃないと思う。人に言える趣味ってなんだ?自分が好きなら上手じゃなくてもよくね?とか、地味にもやもやする。コレっていう目立った趣味がなくても、好きなものを好きって言えたらそれだけでいいのになあ。

その反面、世間体やアイデンティティとしての趣味、というのもとてもよく分かる。特に独身だったり、結婚してても子どもがいなかったりする場合、仕事以外の時間何をしてるの?という話になりやすいし、その時に見栄えのいい趣味があった方が、自分というキャラクターがちゃんと主張できる、とかそういう思考。パラレルキャリアとか副業とか、いろんなことをするのが良しとされる世の中でもあるし、仕事でもプライベートでも色々やりまっせ、というのがトレンドなんだろうとも。

ここまで書いてきて思ったのは、私自身が好きなものを好きって人目を気にせず言えないから、そういう趣味マウントを取ろうとする人に敏感になっているんじゃないだろうかってこと。本当は好きなこと一杯あるけど、人に言って差し支えない見栄えのいいものだけピックアップして言ってるところはある。まあ何でもかんでも言うのは違うと思うけど、出来れば多趣味であろうとしたり、一番趣味マウントを取ろうとしてるのは自分じゃね?ってこと。仕事だってもちろん頑張っているけど、それだけの自分じゃどこか不安で、趣味武装することで世間体から身を守ろうとしている。資格試験みたいなおまじない感。

そして同時に、他人の目を気にせずにコレが好きって堂々と言える人がどこかで羨ましくもあるんだろうなあ。本当に物事に集中していて邪心がない時って、マウント取ろうとかそんな余裕もないから、まだまだ自分は仕事に趣味に必死じゃないのかもしれない、もしくは必死だった気持ちを忘れかけているのかも。

自分の趣味心を刺激してくる、自分に似たような人とは一旦距離を置いて、好きなものとただ好きと思う気持ちを大事に、他人の目ではなくて自分のために、いろんなことに必死であり続けたいものです。